初めまして、背景アートを担当している渡邊靖司といいます。

仕事の話をしても面白く話せそうにありませんし
真面目な話は誰かがしてくれると信じ、雑談でもしましょう。

只の雑談ですと、流石に…なので、仕事にかこつけて開発のチョットした裏話でもどうでしょうか。
好きな物語の出来る工程というのは誰もが知りたいと思いますし。

例えば、こういうのはどうでしょう。

リルティは植物の性質に似通っているのか、
年を経るごとに巨大化していきますし、子供は種から生まれます。

王都の主塔はシドと王様の趣味で変形して戦う事が出来るように建設されています。


・・・信じないように。

盛大なホラで怒られたくはないので。
個人的には少し見てみたいですがね、王都ロボ。
城下街を破壊しながら前進。
国民を守る気はサラサラないのでしょう。
主塔のデザインをしたのは自分なので、むしろ望むところなのですが。


少しばかり裏設定と聞いて期待した方には申し訳なく。
どうしようもなく雑談です。

しかしながら、ストーリーはすぐに完成するわけではないので
こういった突拍子もないネタが初期設定として、とっかかりとなっている事はあるでしょう。

一部本当と言えば信じますか?


とっかかりといえばストーリー部分だけではありません。
自身も関わっています、絵の部分でも、ネタを広げるのに一役かっています。
逆に指定された設定を大袈裟にしてしまうことも。

実際に使われた小さなネタであれば、こういったものが。

王都の噴水公園前の売店にヒヨコがいます。
セルキーが王都の子供に「大きくならないから」と売り付ける為ですね。
次の日にはセルキーは姿を消し、もちろんヒヨコは成長する。
王都の闇を題材とした、家で描いたどうしようもない落描きだったのですが、
ある日BGの方に呼ばれて行ってみると画面上にはヒヨコが。

驚くしかありません。

なんでしょうね、このスタッフの懐の深さと遊び心。
完璧を期したのなら、次に王都に訪れた際には成長した鳥(ネタの設定ではチョコボ)が
噴水公園前に群れをなし、子供を囲っているというなんとも残念な光景が見られたことでしょう。

加減て素敵ですね。


さらに、もう一つ

世界何箇所かで目撃される幽霊ですが、
半数は要望に沿ったデザインで、半数の選定は任せてもらいました。
その時はそれぞれの出現場所は分からず数を揃えたのですが
橋の街に割り振られた幽霊画像は最初クラヴァットの女の子でした。
…なんと言うか、怖いというより可哀想。
そこで線路に立っていても平気そうな人をと急遽作画、担当の方と共謀し、差し替えました。

これで解決ですね。

ついでに影の付き方が他の霊とは逆で脳内では生霊ということで解決しています。
「なんでやねん」
と呆れてもらえばありがたく。
私にも分かりません。

色々語ってみましたが、意味が分からない人は今すぐWiiの電源を付ける事をお薦めしましょう。

橋の街と言えば、街の前の銅像のプロペラを回し続けると飛んで行ってしまい
後に墜落している姿を監獄砂漠で発見するというネタはなくなりましたね…。

実はこうだった、こうしたかったというスタッフの遊び心、
その慣れ果ては結構あるのかもしれません。
又、平和な光景、その裏では実は、と隠れてしまったお話も自身まだまだありますしね。


アミダテリオンの頭の形なんか気付いた時、思わず「おぉ!」と。
猫にもてそうですよね。


今度、クリスタルべアラーの世界を歩き回る際には、
少し意識して観察と想像を繰り返してみてはいかがでしょう。
作り込まれたオブジェクトから隠れた話が見え隠れするかもしれませんし、
事実とは違ったとしても、一つ想像する度にアナタの世界は確実に広がることでしょう。
長々と失礼致しました。
それではこれからもクリスタルベアラーの世界を満喫して下さると幸いです。

ではでは~

こ、これは?!

FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES THE CRYSTAL BEARERS
フィールドアートデザイナー 渡邊靖司